(8) 現地法人社員を戦力に

日本企業に勤務する日本人は現地の子会社の現地人社員に対して詳しい背景を説明せず、質問攻めにしてしまうことがよくあります。例えば日本の幹部への報告の為に必要であるからという内向きな理由で、聞くことはよくありますよね。

現地のスタッフからしてみたら、いろいろ聞いてきたが、結局日本にいる上司への説明の為であることが後でわかりますと、がっかりし、Give & Takeが成り立たないことがわかれば、2回目からは見返りのない仕事には現地人社員は非協力的になってしまうこともあります。

そんな時、どうすればよいと思いますか?何か聞く前に日本の情報を提供して最初にGiveしておくことです。あるいは、現地の状況を連絡してくれればいつでも力になると伝えておいて、実際に何か依頼をうけたときに、どんなに小さいことでも、それにタイムリーに答えてあげることが重要です。小さな依頼に対応してあげてその積み重ねによって信頼関係を築いておくことが非常に重要です。

現地人社員との関係は上下関係で何かを押しつける、あるいは一方的に聞くのではなく、かならずGiveとTakeのバランスを維持してゆくことが非常に重要です。これにより味方になってくれて、本当の戦力になってくれると思います。

原 一宏 について

早稲田大学理工学部卒業後、日本電気株式会社(NEC)で、30年以上にわたり、アメリカとカナダの市場向け通信機器の営業を担当。両国のマーケットで新規開拓から交渉、契約締結まで、英語で約1000億円超の商談をまとめてきた。入社2年目、初めての海外出張の際に、日本で学んだ英語はほとんど役に立たず、現地のビジネス文化や慣習を踏まえない英会話はトラブルを招くことを知る。その後、アメリカとカナダへの通算2年間、計150回以上に及ぶ出張経験と、カナダ・トロントの現地法人での6年間の勤務、300人以上との商談での交渉経験を通して英会話術を磨く。英検1級、国連英検A級、英語通訳ガイドの資格を持つ。
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