(7) ビジネス交渉本番 Part 3

たった1回の提案で交渉が終わることはありません。提案が行き交うなかで、合意できる点と合意できない点が明確になり、双方が何を一番重要視しているかも見えてくるでしょう。ここまで到達したら、交渉は終盤となります。

相手がもっとも重要視していることを相手に言わせること、それを引き出すことで交渉の勝負が決まると思います。相手の重視している点が明確となれば、それを最小限に譲歩しつつ、相手が重要視していない点で譲歩を引き出すことが可能となってきます。

原 一宏 について

早稲田大学理工学部卒業後、日本電気株式会社(NEC)で、30年以上にわたり、アメリカとカナダの市場向け通信機器の営業を担当。両国のマーケットで新規開拓から交渉、契約締結まで、英語で約1000億円超の商談をまとめてきた。入社2年目、初めての海外出張の際に、日本で学んだ英語はほとんど役に立たず、現地のビジネス文化や慣習を踏まえない英会話はトラブルを招くことを知る。その後、アメリカとカナダへの通算2年間、計150回以上に及ぶ出張経験と、カナダ・トロントの現地法人での6年間の勤務、300人以上との商談での交渉経験を通して英会話術を磨く。英検1級、国連英検A級、英語通訳ガイドの資格を持つ。
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